SAWフィルタ [電子デバイス]
SAWフィルタ
— ヒサン@電子材料勉強中 (@Hisan_twi) 2016年2月24日
表面弾性波(SAW)と圧電効果を利用したフィルタです。MHz〜GHz帯の周波数帯でのフィルタリングを得意とした素子です。SAWとは物質表面を振動して伝わる弾性波、水面上の波紋をイメージするとわかりやすいです。
SAWフィルタは圧電体の表面にすだれ電極を形成した構造をしています。入力側の電極から信号電圧が加わると圧電効果により圧電効果により機械振動に変換され、この振動がSAWとして圧電体上を伝わり、出力側の電極で再び電気信号に変換されます。 pic.twitter.com/9ENQDcbcjC
— ヒサン@電子材料勉強中 (@Hisan_twi) 2016年2月24日
SAWフィルタは、形成された電極の形状(すだれの本数や幅、形等)と圧電体の物性により共振特性が決まり、それにより通過できる周波数が決まります。圧電体はLiTaO₃、LiNbO₃、または水晶が用いられます。
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SAWフィルタは構造が単純で、小型化が容易なため通信端末に用いられています。近年スマホの普及により、SAWフィルタは爆発的に需要が高まってきました。使用する電波のバンド1本につき1つ必要になるため、スマホ1台につき20個近くのSAWフィルタが用いられています。
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通信用のSAWフィルタにもっとも用いられている圧電体材料はリチウム酸タンタル(LiTaO₃)だと思われます。LiTaO₃は半導体同様ウェハーの形で製造されます。色は透明な黄色に黒色が混じったような色をしていることが多く、研磨されたウェハーはべっこう飴みたいに見えます。
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住友金属鉱山のホームページに結晶の写真が載っています:https://t.co/1HM9pxk3Kc
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LiTaO₃は本来は無色透明ですが不純物により黄色に色づき、酸素の欠乏により黒色に色づきます。LiTaO₃は光学結晶としても用いられますが、色づいた結晶は光学特性に影響するため用いられません。しかし圧電特性には影響が少ないため、低コストで製造できる色付きのものが用いられます。
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