水素水洗浄 [半導体プロセス]
水素水の「体にいい」は科学的に全く根拠がないインチキだった https://t.co/3ctteiYvCM
— ヒサン@電子材料勉強中 (@Hisan_twi) 2016年2月4日
最近悪い意味で話題になっている「水素水」、健康食品・飲料の分野ではこんなんなっていますが、実は半導体製造の分野ではちゃんとした効果があり実績もあるんです。
— ヒサン@電子材料勉強中 (@Hisan_twi) 2016年2月4日
水素水は半導体の洗浄に用いられています。
水素水は微粒子除去のための洗浄に用いられます。水素水単体では微粒子除去能力はほとんどないのですが、ppmオーダーの微量のアンモニアとメガソニックを併用することで高い微粒子除去効果が得られます。
— ヒサン@電子材料勉強中 (@Hisan_twi) 2016年2月4日
メガソニック
— ヒサン@電子材料勉強中 (@Hisan_twi) 2016年2月4日
これまた疑似科学っぽくて胡散臭い名称ですが、MHz帯の超音波を指した言葉です。一般的に超音波洗浄といえば水分子が高速で動くことにより発生する泡による洗浄効果が期待されるのですが、MHz程度の周波数帯になるともはや水分子は動かず分解してラジカルとなります。
微粒子除去の効果は水素水だけでも、メガソニックを照射しただけでも得られません。
— ヒサン@電子材料勉強中 (@Hisan_twi) 2016年2月4日
図は 都田昌之監修、日本産業洗浄協議会編「初歩から学ぶ機能水」工業調査会 より pic.twitter.com/v5WHC5eJTG
水素水+メガソニックの微粒子除去効果は、Hラジカルによるものと考えられています。水だけだとメガソニックにより励起されHラジカルとOHラジカルが1:1で発生するものの、すぐに再結合してしまいます。水素が溶解しているとHラジカルが余り、これが洗浄に寄与すると考えられているようです。
— ヒサン@電子材料勉強中 (@Hisan_twi) 2016年2月4日
半導体の洗浄には昔からSCR洗浄法という3段階で洗浄する方法が用いられており、微粒子除去は1段階目のSC1(H₂O₂ + NH₄OH)が担っていました。水素水洗浄はこのSC1の代替えとして用いられています。
— ヒサン@電子材料勉強中 (@Hisan_twi) 2016年2月5日
水素水洗浄の利点は薬液を(ほとんど)使用しないことと、ほぼ水なのですすぎがいらないため工数と純水使用量を削減できることです。
— ヒサン@電子材料勉強中 (@Hisan_twi) 2016年2月5日
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