ダイヤモンド半導体 [半導体材料]
高級な宝石として知れているダイヤモンドですが、電子デバイスの材料としても期待されている材料なんです。ダイヤモンドはバンドギャップ5.47 eVの間接遷移型の半導体で、電子移動度と熱伝導率が高いことが特長で、パワーデバイスや高周波デバイスへの応用が研究されています。
— ヒサン@電子材料勉強中 (@Hisan_twi) 2016年2月19日
ダイヤモンドはシリコンと同様にホウ素(B)ドープでp型、リン(P)ドープでn型の伝導型を示します。ホウ素を高濃度にドープすると青色を呈色します。青色のダイヤモンドは天然にも産出し、その希少さ・美しさから価値が高まります。ちなみに窒素がドープされると黄色に呈色します。
— ヒサン@電子材料勉強中 (@Hisan_twi) 2016年2月19日
合成ダイヤモンドの結晶成長は高温高圧の環境を必要とします。ダイヤモンドの合成技術が開発された当初は結晶成長に必要な時間が長すぎて工業生産にのらないほどでしたが、近年では一辺が数cmの比較的大きな単結晶が生産されています。
— ヒサン@電子材料勉強中 (@Hisan_twi) 2016年2月19日
ダイヤモンドの薄膜の成長にはマイクロ波プラズマCVDが用いられます。メタン(CH₄)等の有機物の気体をマイクロ波プラズマにより励起された水素により還元して堆積します。
— ヒサン@電子材料勉強中 (@Hisan_twi) 2016年2月19日
2011年に産総研で作製されたダイヤモンドトランジスタの記事:
— ヒサン@電子材料勉強中 (@Hisan_twi) 2016年2月19日
産総研:世界初の電力増幅作用を持つダイヤモンドトランジスタ https://t.co/jeGmZMeCNO @AIST_JPさんから
ダイヤモンドはワイドギャップ半導体ですが、間接遷移型半導体のため光の発光・吸収の効率は基本的に低いのですが、それでもLEDが10年も前に開発されています。同じく産総研の発表記事からです。https://t.co/lymXwewciA @AIST_JPさんから
— ヒサン@電子材料勉強中 (@Hisan_twi) 2016年2月19日
現在ではダイヤモンド深紫外LEDの実用化の動きは無く、深紫外LEDの材料としてはAlGaNが本命となっていると思います。
— ヒサン@電子材料勉強中 (@Hisan_twi) 2016年2月19日
ダイヤモンド半導体の実用化において大きな問題となるのが加工性の悪さです。ダイヤモンドは天然に存在する物質で最も硬く、化学的にも安定であるため、研磨加工が困難です。研磨に必要な時間はシリコンの数千倍、SiCの数百〜千倍といわれています。
— ヒサン@電子材料勉強中 (@Hisan_twi) 2016年2月19日
同じく高硬度でワイドギャップ半導体であるSiCやGaNは実は化学的に弱い部分があって、SiCではC面、GaNではN面が酸化に弱く、それゆえ化学反応を援用した研磨加工が可能です。ダイヤモンドも酸素が弱点なのですが、なんらかの作用による励起が必要です。
— ヒサン@電子材料勉強中 (@Hisan_twi) 2016年2月19日
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