ウェット酸化 [半導体プロセス]
半導体シリコンの酸化方法には、酸素ガスを用いたドライ酸化と、水を用いたウェット酸化があります。中学校の理科の教科書には熱した水蒸気で紙を焦がす写真が載ってたりしますが、ウェット酸化はまさにあの原理で、熱した水蒸気の強い酸化力を用いるのです。
— ヒサン@電子材料勉強中 (@Hisan_twi) 2016年2月17日
ウェット酸化はドライ酸化よりも酸化速度が速いのが特長です。ウェット酸化は、かつてはガラス管に入れた純水を熱して水蒸気を送り込むスチーム酸化という手法が用いられていました。しかし純水を用いていいるといえども不純物を持ち込みやすいという問題がありました。
— ヒサン@電子材料勉強中 (@Hisan_twi) 2016年2月17日
MOSFETのゲート酸化膜は直接デバイスの電気特性に効いてくる部分であるため、不純物が入ると電流がリークして故障の原因となります。そのため不純物を持ち込みやすいスチーム酸化はゲート酸化膜の形成には用いることができませんでした。
— ヒサン@電子材料勉強中 (@Hisan_twi) 2016年2月17日
液体と比べると気体は高純度化しやすいため、ゲート酸化膜の形成には酸素ガスによるドライ酸化が用いられていました。その後、水素ガスと酸素をウェハー到達直前に反応させて水蒸気にして酸化するパイロジェニック酸化というウェット酸化手法が開発され用いられるようになりました。
— ヒサン@電子材料勉強中 (@Hisan_twi) 2016年2月17日
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