シーメンス法 [半導体材料]
半導体シリコンの出発原料は石英です。石英からシーメンス法により高純度なシリコンが製造されます。
— ヒサン@電子材料勉強中 (@Hisan_twi) 2016年1月7日
シーメンス法では①炭素で石英を還元し、②塩酸と反応させトリクロロシランにして精溜し、③水素で還元・熱分解にして高純度シリコンになります。 pic.twitter.com/c0bS3ocHMh
シーメンス法の第一段階、石英の還元はアーク炉にて行われます。この方法は半導体向けのシーメンス法に限らず、一般的なシリコン原料の製造方法と共通しています。この段階でできたシリコンは金属級シリコンと呼ばれ、純度は約98%です。ここから半導体に使われるのは1%未満と言われています。
— ヒサン@電子材料勉強中 (@Hisan_twi) 2016年1月7日
酸化亜鉛(ZnO) [半導体材料]
酸化亜鉛(ZnO)
— ヒサン@電子材料勉強中 (@Hisan_twi) 2016年1月5日
ありふれた素材ですが、半導体としては研究段階の材料です。
バンドギャップは約3.4 eVと窒化ガリウム(GaN)なみであり発光素子の材料として期待されました。実際にLEDが試作され、青色の発光が確認されたことがあります。しかし、実用化には至りませんでした。
酸化亜鉛LEDについて、2005の記事
— ヒサン@電子材料勉強中 (@Hisan_twi) 2016年1月5日
東北大の酸化亜鉛青色発光ダイオードの凄さ https://t.co/Cop5qnGwQ3
ストイキオメトリー
— ヒサン@電子材料勉強中 (@Hisan_twi) 2016年1月5日
化合物の結晶が完全ならば組成式の通りの組成比となります。しかし実際には一部の原子が抜けてわずかにずれていることがあります。例えばガリウム砒素(GaAs)の完全結晶ではGaとAsが1:1になりますが、Asが抜けてGaの数より少し少なくなることが多いです。
ZnOはO原子が抜けやすい材料です。Oが抜けるとZnが過剰になり、Znは+2価なので、Oが一つ抜けるごとに自由電子が2個増えます。これはドナーをドーピングしたのと同じであり、ZnOは自然とn型半導体になります。 pic.twitter.com/tfxlfRhmQe
— ヒサン@電子材料勉強中 (@Hisan_twi) 2016年1月5日
ZnOの酸素空孔を減らすためには、酸素雰囲気中で熱処理します。800℃くらいまでは温度が高い方が酸素空孔が減っていきますが、900℃以上になると常圧では逆に酸素原子が蒸発して酸素空孔が増加してしまいます。やっかい。
— ヒサン@電子材料勉強中 (@Hisan_twi) 2016年1月5日